DVについて

1 DVの定義

 DV(ドメスティック・バイオレンス、配偶者からの暴力)は、夫やパートナーなど親密な関係にある者からのあらゆる形態の暴力を意味します。その被害者の多くは女性です。

① 身体的暴力

 殴る、蹴る、平手で打つ、刃物などの凶器を突きつける、髪を引っ張る、首を絞める、など一般に暴力と言われるもの

② 精神的暴力(経済的暴力も含みます)

 大声で怒鳴る、「誰のおかげで生活ができるんだ」とか「金を稼いでこいし」などと言う、実家や友人との付き合いを制限したり、電話やメールを細かく監視する、何を言っても無視して口をきかない、人の前でバカにしたり、命令するような口調で物を言ったりする、生活費を渡さない、外で働くなと言ったり、仕事を辞めさせたりする(モラル・ハラスメントとも関連します。)

③ 性的暴力

 性行為を強要する、見たくないのにポルノビデオやポルノ雑誌を見せる、避妊に協力しない、中絶を強要する、など

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2 DVに対する取り扱い

 これまでDVは家庭内の問題として警察においても軽視されてきましたが、家庭内であっても暴力は許されるものではなく、現在では、DVは女性の尊厳を踏みにじる違法、不当な行為であることが認識されるようになりました。
 また、DVは女性に対して身体的、精神的な苦痛を与えるものであるばかりでなく、DVの様子を見せる、子どもに直接的なDVを行うことで、子どもの心身に対しても悪影響を及ぼします。暴力が繰り返されエスカレートする前に、また、子どもに被害が及ぶ前に、早期に専門家への相談が必須です。

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3 DV防止法

 2001年4月6日、DVを規制するために、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」(いわゆるDV防止法)が成立しました(同年10月13日施行、2007年改正)。
 ここでは、保護命令制度について説明します。

保護命令制度

 裁判所が被害者からの申立により、被害者の生命身体の安全を確保するため、加害者に対し、接近禁止命令と住居からの退去命令を発する制度です。命令に違反した場合には、刑罰が科せられます。

① 保護命令制度の要件

1 被害者に対する保護命令(10条1項)
 「被害者(配偶者からの身体に対する暴力を受けた者、2007年改正により脅迫を受けたものも含む)が、配偶者から更なる身体に対する暴力によりその生命又は身体に重大な危害を受けるおそれが大きいこと

2 被害者の子への接近禁止命令(10条2項)
 被害者に対する保護命令の要件がある場合において、被害者がその同居している未成年の子に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要があると認めるとき(但し、子が15歳以上の時はその同意が必要です)

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② 申立前にするべきこと

 申立前に、下記のいずれかをする必要があります。

1 各県にある配偶者暴力支援センターで相談
2 警察で暴力について相談
3 公証役場で暴力を受けた状況を供述し宣誓供述書を作成

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③ 保護命令の内容

1 被害者への接近禁止命令
 命令の効力が生じた日から起算して6カ月間、被害者の住居、その他の場所において被害者の身辺につきまとい、又は被害者の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならない。

2 退去命令
 命令の効力が生じた日から起算して2カ月間、被害者と共に生活の本拠としている住居から退去すること及び当該住居の付近をはいかいしてはならない。
被害者の未成年の子に対する接近禁止命令
 命令の効力が生じた日以後、(1) の効力が生じた日から起算して6カ月間を経過する日までの間、当該子の住居、就学する学校その他の場所において当該子の身辺につきまとい、又は当該子の住居、就学する学校その他その通常所在する場所の付近をはいかいしてはならない。

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④ 2007年DV法改正

① 脅迫を受けた被害者に係る保護命令制度(10条1項)
 生命又は身体に対し害を加える旨を告知してする脅迫を受けた者も保護命令の申立ができます。

② 電話・ファックス・電子メール等を禁止する保護命令(10条2項)
 次の各号に掲げるいずれの行為もしてはならないことを命じることができます。
1 面会を要求すること
2 その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと
3 著しく粗野又は乱暴な言動をすること
4 電話をかけて何も告げず、又は緊急やむを得ない場合を除き、連続して、電話をかけ、ファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールを送信すること
5 緊急やむを得ない場合を除き、午後10時から午前6時までの間に、電話をかけ、ファクシミリ装置を用いて送信し、又は電子メールを送信すること
6 汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと
7 その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと
8 その性的羞恥心を害する事項を告げ、もしくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を害する文書、図画その他の物を送付し、若しくはその知り得る状態に置くこと

③ 被害者の親族等への接近禁止命令(10条4項・5項)
 被害者がその親族等に関して配偶者と面会することを余儀なくされることを防止するため必要があると認めるときは、被害者への接近禁止命令の有効期間、当該親族等への接近禁止命令が認められます。

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4 DVについての相談は

まずは、お電話でご相談ください。
電話番号:042-548-8675

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万葉集の時代と多摩川

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6月の定例相談日を掲載しました。

 

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各弁護士が以下の日弁連および所属弁護士会多摩支部の委員長等に、4月から就任いたしました。

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○杉野 公彦(第二東京弁護士会)/性の平等委員会 副委員長
○松縄 昌幸(第二東京弁護士会)/消費者問題対策委員会 委員長
○藤原 真由美(日本弁護士連合会)/憲法問題対策本部 副本部長

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松縄 昌幸 弁護士/講演のお知らせ

松縄 昌幸 弁護士が「役立つ遺言書」と題するテーマで講演を行います。

日 時/6月20日(水)
    午後2時~4時
場 所/トムハウス
(鶴牧・落合・南野コミュ二ティセンター)1階 ホール
参加費/無料
(どなたでも参加できます)

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