コラム5:今こそ憲法を

2010.3 事務局員 日下 努

 先月、事務所に送られてきた案内状をみて映画『いのちの山河日本の青空Ⅱ』(大澤豊監督)のPR試写会に参加してきました。主催は「いのちの山河 日本の青空Ⅱ」をみる立川・昭島実行委員会(後援・立川市)。
 前作『日本の青空』も鑑賞する機会がありました。前作は第二次世界大戦後、アメリカ軍中心のGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)占領下で新生日本の憲法が、民間の研究者やGHQ・各政党などの憲法案・世論のやりとりを通じて成立した過程を描いたものでした。
 前作作成当時は「日本国憲法はGHQに押し付けられた憲法であり、自主憲法制定を」や、「環境権など現代に即した憲法改正を」との主張が声高に叫ばれていました。さらに「構造改革」路線真っ盛りの中、自律自助の押し付けによる社会保障費の受益者の負担が拡大していった時期でもあり、後期高齢者医療制度を成立させた時期でもあります。
 憲法改正議論(実質的に9条の改訂が主眼)が当時の与党(自民・公明)と民主党の一部議員を中心に議論が展開され、憲法改正に必要な国民投票法が強行成立されていた状況下での上映でした。
 私は新作がどのような内容なのか先入観をなるべく持たずに観ることにしましたので試写会を新鮮な思いで鑑賞しました。
 新作では、1950年代から60年代にかけて岩手県沢内村(現・西和賀町)で実際にあった出来事を物語にしています。しかし、テーマ設定は前作に負けず劣らず、現代の医療制度や地方自治など「構造改革」「新自由主義」路線で疲弊した状況を日本国憲法の理念(第25条生存権)を掲げることの重要性を示してくれると強く感じました。
 行き過ぎた格差社会と貧困問題は、不可避的問題ではなく人為的につくり出された社会問題と言えますので、改善と克服を図るべきものです。
 1990年代後半から叫ばれ始めてきた「構造改革」路線は小泉純一郎首相時代にピークを迎え、社会保障と地域経済の衰退と雇用悪化などを生み出し、昨年8月の総選挙で国民から「ノー」の審判を受けました。官から民へと公共の福祉を目先の利益最優先の企業に売り渡すなど、国の役割を放棄し10年前よりも、健康で文化的な生活を営むことさえ困難な人々が増大した状況であります。
 国や地方自治体が施策をする上で、そのモノサシとして今一度多くの方々とともに日本国憲法の積極面を現実の生活や社会に反映させることの必要性を今更ながら考えさせられます。
 是非、多くの方に観て頂きたいと思います。

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立川・昭島実行委員会では下記の日程で上映会を開催いたします

【日時】

5月12日(水)
1回目 10:30~
2回目 14:00~
3回目 19:00~

【前売り券】

1,200円(当日券1,500円)
800円(中・高・障)
小学生以下無料

【会場】

立川市民会館「アミュー立川」大ホール
立川市錦町3-3-20

【連絡先】

042-546-1577
事務局・東京土建多摩西部支部内

【映画HP】

『いのちの山河 日本の青空Ⅱ』
http://www.cinema-indies.co.jp/aozora2/index.php

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「再任拒否と司法改革─司法の危機から半世紀、いま司法は」

宮本 康昭・大出 良知 著

定価:税込 2,200円(本体価格 2,000円)
発刊年月:2021.04
ISBN:978-4-535-52526-9

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