コラム50:弁護士 杉野 公彦

弁護士登録10周年を迎えて

2016.12.13 弁護士 杉野 公彦

 2017年の10月をもって、弁護士登録10周年を迎えました。登録当初から、離婚、ドメスティックバイオレンス、子どもと非親権者との面会交流、養育費の支払いなど離婚にまつわる家族問題と関わり続け、また、地元の米軍基地の騒音公害訴訟に関わって、裁判内外で活動していましたところ、あっという間に10年経ってしまいました。その間、大きな会社の顧問になるような機会や大規模な経済案件に携わるような機会もあったとは思いますが、振り返ってみると市民の皆様の間で、市民の皆様が抱える困りごとを解決することで過ごして来ました。

 少し前になりますが、今年の7月には東大和市社会福祉協議会において、「あなたの『困った』弁護士に聞く?~敷居の低い弁護士のはなし~」と題して、市民の皆様向けのどなたでも起こりうる身近な法律問題について、クイズ形式で講演するという企画を実施させていただきました。企画そのものは好評を持って終えることができましたが、実施してみて感じたことは、やはり、相続や後見(または離婚)、誰かを訴える・誰かに訴えられるなど本当に身近な法律問題であっても必ずしも市民の皆様が考えている「常識」と法律との間に乖離があり、時としてその乖離が致命的な結果を引き起こしかねないということがあります。依頼された個々の事件、発生してしまったトラブルの解決ももちろん重要であり決して疎かにはできませんが、その乖離を埋める作業により、トラブルを未然に防いで廻るのは、やはり我々法律家の重要な職務であろうと考えます。

 この10年間に、労働審判がはじまり、裁判員裁判が実施され、私の主たる活動領域である家事事件についても、家事事件手続法が新設され、手続について最初から勉強し直し、また、今後民法も大改正が実施されるなど、法律はめまぐるしく新設・改正されています。依頼を受けた事件の解決に向け(法律相談において、既に存在しない法律で回答しないよう)、まず適用法律のアップデートをして行かねばと追われるように勉強しております。自分でも簡単なこととは思いませんが、次の10年目、弁護士登録10周年もまた、市民の皆様の間にいる敷居の低い(レベルの低いでは困りますが)弁護士でありたいと思います。

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