杉井 厳一 弁護士(死去のお知らせ)
弁護士登録年
1969年(昭和44年)
ご挨拶
私は、1969年弁護士登録ですから、今年(2018年)は弁護士50周年です。当初の30年間は川崎の合同法律事務所で、神奈川、川崎を中心とした労働事件や住民運動の諸事件に取り組みました。その後横浜弁護士会の活動に関与するようになり、日弁連の司法改革運動にも約15年間携わりました。私が横浜弁護士会の会長を務めていた2005年に坂本堤弁護士一家3人が遺体で発見され(オウム真理教事件)、横浜アリーナで2万人の市民のみなさんに参列いただいて日弁連葬を行ったのが悲しい思い出です。
私は2歳の時に戦争で父を亡くしていますので、戦争は大きらいです。戦争をしないと誓った平和憲法は私にとって大切な宝物です。2009年にひめしゃら法律事務所を設立したのは、多摩の地域に根ざして、弱者の権利を守るための活動を、若い人たちと一緒にしたいと考えたからです。
得意分野
1 労働事件
弁護士になって以来労働事件を専門にやってきました。解雇をめぐるトラブル、賃金や残業代の不払い事件、配転・出向、労災・職業病、セクハラなどです。最近は経営者側の事件を受任することも増えています。経営者の立場からも、法律を守り、労働紛争に対応するための依頼を受けています。
2 遺産分割や遺言、相続をめぐるトラブル
遺産分割や相続をめぐる複雑な事件が得意です。生前被相続人の面倒をみていた人が相続財産を不当利得してしまったというような事件です。被相続人の預貯金等を弁護士会照会などを使って調べていくのは大変な作業ですが、時には思いがけない資料にぶつかることがあります。
3 交通事故事件、医療過誤事件
交通事故事件は、被害者側でも、加害者側でもやっています。自転車事故も急増しており、思いもがけない大けがにあう場合があります。医療過誤事件は、患者側でも医師側でも、どちらの事件も取り扱います。カルテを入念に調べたり、医学文献をあたることが楽しみです。
4 不動産、建築建築紛争
不動産や住宅建築に関するトラブル、なかでも境界争いがからむ事件、通路の利用権がからむ事件、建築基準法違反、都建築条例違反など。
5 夫婦・親子をめぐるトラブル
夫婦の離婚とこれに伴う財産分与、親権者の決定、慰謝料、養育費の支払い、DV事件、不倫の相手方に対する損害賠償事件など。
6 債務整理・破産・再生・消費者被害
サラ金からの取り立ての対応や過払い金の返還請求、債務整理・破産・再生など、訪問販売、商品トラブルその他の消費者契約から発生するトラブルなども、日常的に取り扱っています。
略歴・諸活動等
- 1962年 静岡県立浜松北高校卒業
- 1967年 東京大学法学部卒業
- 1969年 弁護士登録(21期)川崎合同法律事務所入所
川崎市・神奈川県を中心とした一般民事事件、刑事事件のほか、労働事件、公害事件、労災・職業病事件、医療事件など多数の事件に関わる。公害、建築、マンションなどの住民運動や革新市政・県政を支える活動にも参加。
- 1986年 横浜弁護士会 副会長に就任
- 1989年から95年 坂本堤弁護士一家救出活動に従事
- 1990年 日本弁護士連合会において司法改革運動始まる
- 1992年 日本弁護士連合会 司法改革推進本部設置にともない事務局次長に就任
- 1995年 横浜弁護士会 会長兼日本弁護士連合会 常務理事に就任
- 1999年 日本弁護士連合会 司法改革実現本部事務局長に就任
- 2000年 川崎合同法律事務所を退所し、杉井法律事務所(国立市)に移る。
- 2004年 司法改革諸立法終了にともない司法改革実現本部 事務局長退任
- 2006年 日本司法支援センター(法テラス)東京地方事務所 副所長兼多摩支部長に就任
- 2009年 同退任
- 同年 ひめしゃら法律事務所(立川市)を開設 現在にいたる